新・タイ佛教修学記

瞑想で得られる効果

 

瞑想の目的は、いうまでもなく「悟り」です。

 

瞑想で得られる“効果”とは、瞑想を実践していく過程で得られる、あくまでも“副産物”でしかありません。

 

ですから、副産物を得ることが瞑想の目的なのではありません。

 

しかし、まずはその“副産物”である「効果」を目指してみてもいいのではないでしょうか。

 

それであっても、十分に意義深いものであると私は考えています。

 

瞑想で得られる「効果」と表現すると、いささか誤解を生む表現ですが、瞑想の大きな流れの上から見れば、確実な進歩であり、おだやなか心へと続く道を歩むものです。

 

 

ここでは、特に生活の中で感じられる部分に焦点を当てて、瞑想の効果を挙げてみます。

 

 

・精神がより安定するようになる。

・より集中力が高まるようになる。

・怒りがよりおさまりやすくなる。

・不安にかられることがより少なくなる。

・より心おだやかに過ごすことができるようになる。

・何事もより冷静に考え、対処することができるようになる。

 

 

他にもたくさんありますが、日常生活において比較的容易に感じ取りやすいことがらでは、まず上記を挙げることができます。

 

私が実際に聞いたことのある体験談では、瞑想の実践をするようになったら、

 

 

「仕事がはかどるようになった」

「頭痛が無くなった」

「よく眠れるようになった」

 

 

などといった声があります。

 

ヴィパッサナーの瞑想に限らず、他のどの瞑想法を実践したとしても、心が落ち着く、気持ちが安らぐなどといった瞑想による一定の効果は得られます。

 

しかし、自己の心身の状態に気づき、ものごとの変化の過程を客観的に観察して、ありのままの状態を確認していくことで得られる「安らぎ」は、ヴィパッサナーの瞑想によるものであり、その特長とも言えるものです。

 

 

日常生活の中では、こうした効果に注目していくことも大切です。

 

前述の「仕事がはかどるようになった」という“効果”は、実に素晴らしい効果ではありませんか。

 

少なくとも悪い方向へと向かっていくものではありませんし、むしろ善き機縁(きかっけ)となるものです。

 

 

私は、瞑想によってそれほど大きな変化を感じることはできませんでした。

 

私が変化をなかなか感じることができなかったのは、他でもありません。

 

「見ようとしなかった」からです。

 

 

気づこうとしなければ、なかなか気づくことはできないものです。

 

ですから、気づこうとすることが大切です。

 

 

最近、私が実際に感じているのは「怒りがおさまりやすくなる。」、「よりおだやかに過ごすことができる。」ということです。

 

ほんの少し瞑想に慣れた方であれば、比較的容易に感じとれることかと思います。

 

すなわち、「気づき」というものの“感覚”をなんとなくつかむことができれば、わかってくることなのではないでしょうか。

 

とは言え、私も、怒ることはありますし、おだやかではない時ももちろんあります。

 

怒りの心が瞬時に消え去り、瞬時におだやかな心となることができれば、それほど望ましいことはありませんが、それはなかなか容易なことではありません。

 

しかし、「気づく」ことで、より感情に巻き込まれにくくなりますし、その度合いがより小さくなるということは、確実に言えることです。

 

 

何も意識しなかった時の自分と比較してみてください。

 

そうすれば、ちょっとした変化が感じられるでしょう。

 

ぜひ、ほんの小さな変化に注目していただきたいと思います。

 

そして、小さな進歩を観るようにしてほしいと思います。

 

 

ついつい、飛躍的な変化ばかりを思い浮かべがちではありますが、そうした大きな変化ばかりを求めていては、ほんの小さな前進など前進ではなくなってしまうことがあります。

 

その小さな前進が集まって、重なって、大きな前進となっていくのだということを忘れないでください。

 

そして、ご家庭や職場など、実生活の場で体感してみて欲しいと思います。

 

 

瞑想の目的は、あくまでも「悟り」です。

 

瞑想の効果とは、瞑想の目的からすれば、単なる副産物で、“効果”ばかりにとらわれて、求める続けることは、道を誤ることにもなりかねないので注意が必要です。

 

しかし、誤解を恐れずに言うと、実生活の上では、瞑想の効果は、実に大切なことばかりであり、まずはそうした実利(語弊のある表現ですが)を求めても間違いではないと思っています。

 

なぜならば、それらの“効果”は、心を成長させることにつながるものだからです。

 

怒りがおさまらず、冷静さを欠いた状態で、善い方向へと向かっていくことなど絶対にあり得ません。

 

まずは、おだやかな心を育てて、冷静に対処できる自己を育てることが必要です。

 

 

「瞑想の効果」を少しずつ、大切に育てていけば、やがては心も磨かれて、成長していきます。

 

私は、こうした瞑想的な考え方や価値観を知るだけでも、十分に先に挙げた効果を期待できるのではないかと感じています。

 

少なくとも、怒り狂ったまま日々の生活を送っていくよりは、少しでも冷静で、おだやかな人生を送った方がはるかに有意義だと思います。

 

 

ほんの小さな効果や前進を味わいながら、喜んでいく。

 

 

理想の状態ばかりを追い求めていた私の反省です。

 

 

(『瞑想で得られる効果』)

 

 

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