新・タイ佛教修学記

チャルーンサティ(手動瞑想)

2020年4月7日

 

チャルーンサティ(手動瞑想/ワット・パー・スカトーの瞑想法)は、ルアンポー・ティアン師によって創始された瞑想法で、タイでは、どちらかというと少数派の瞑想法です。

 

日本で、チャルーンサティを指導されているプラユキ師のことをご存知の方は多いかと思います。

 

そのプラユキ師が止住されている森のお寺がワット・パー・スカトーです。

 

 

すでにプラユキ師について、ここで説明する必要はありませんが、少しだけ紹介させていただきます。

 

プラユキ師はタイで出家をされた日本人比丘です。

 

おそらく、日本でもっとも有名な上座仏教僧です。

 

・プラユキ師

本名:坂本秀幸師

比丘名:プラ・ナラテボー師

通称:プラユキ・ナラテボー師、

   プラユキ師

 

「プラユキ」とは、「プラ・ヒデユキ・ナラテボー」の略称で、親しみを込めた呼び方です。

 

 

プラユキ師が住まわれているお寺であるワット・パー・スカトーの周辺は、畑や村が点在しているとてものどかな場所です。

 

そして、静かで落ち着いた、とても素晴らしい環境の森のお寺です。

 

 

プラユキ師は、この森のお寺で日々、瞑想を指導されています。

 

年間に何度か日本とタイとを往復されていて、日本においても瞑想指導をされていらっしゃいます。

 

そのため、多くの日本人がプラユキ師を訪ねて、タイのこの森のお寺までやってきます。

 

 

私も当時は、そんな日本人のうちの1人でした。

 

 

さて、ワット・パー・スカトーの瞑想法であるチャルーンサティ。

 

この瞑想法では、一定の動作が定められていて、その動作を繰り返していくことをそのまま瞑想とする方法です。

 

その一定の動作を文章で表現し、説明することは難しいため、ここでは割愛させていただきます。

 

動作をともなう瞑想法であるということが、この瞑想法の大きな特長であるということだけ触れておくことにします。

 

 

私は、12日間このお寺でお世話になり、プラユキ師から直接指導を受けました。

 

当時は、動く瞑想があるということに、とても驚きを感じたことを覚えています。

 

 

まず座ります。

 

そして、決められた一連の動作を繰り返し行います。

 

その動作の際に、身体に手が当たった時に感じる「感覚」やその「動き」自体に注目していきます。

 

そして、“動作”をしていること“自体”に「気づく」ように注意を向けていきます。

 

瞑想中に何らかの思いや考えが浮かんだ時には、すぐさま動作の際に感じている「感覚」へと戻り、行為そのものに「気づく」ように努めます。

 

 

座って行う瞑想ばかりではありません。

 

タイでは、どの瞑想法においても座る瞑想、歩く瞑想、立つ瞑想、寝る瞑想とを組み合わせて実践されることが多くあります(ない場合もあります)。

 

これは、眠気を防ぐためや体をほぐす目的があるほか、生活の全ての場面において瞑想が可能であるということを教えています。

 

チャルーンサティの歩行瞑想の際は、歩行していること自体が「動作」となるので、歩行していること自体に「気づく」ように注意を向けていきます。

 

あるいは、足の裏が地面につく時に感じる感覚に集中して、歩行していること自体に「気づく」ようにしてもよいと指導されます。

 

よって、歩行瞑想時には、より感覚を明確に感じ取ることができるように履物は履かずに、“素足”で行わなければなりません。

 

 

私たちは、心の動きを含めて常に様々な動作をしていますが、同時にそれらの多くは無意識であり、動作をしていること自体に気づいていないことがほとんどです。

 

 

マハーシ式の瞑想法では、例えば、腹部の膨らみであれば、「膨らみ」「膨らみ」「膨らみ」・・・といった具合に動作や思考の1つ1つに言葉を用いてラベリングを行いますが、チャルーンサティでは、言葉によるラべリングは一切行いません。

 

動きそのものに「気づく」ことが重要であると教えます。

 

 

動作をともなう瞑想法であることもあって、じっと静かに座っている瞑想法と比較すると、眠気に襲われにくいというメリットもあります。

 

・・・それでも眠気は襲ってきますけれども。

 

 

触れている、手を挙げている、歩いている・・・

 

普段は、全く気にとめることなく、無意識に為されている心や体の動きに気づく。

 

動作をともなう瞑想法であるということが、この瞑想法の大きな特長であるということを挙げましたが、動作そのものを観察していくことで、自身の行為に気づきやすいというのが、チャルーンサティの最大の特長であると思います。

 

 

プラユキ師の著書は、多数出版されています。

 

また、日本にはチャルーンサティの実践者も多くいます(瞑想が一般的になって、さらに人気が出て来たようですね)。

 

お寺での生活やチャルーンサティの瞑想法について詳細を知りたい方は、ぜひ書籍を参照していただくことをおススメいたします。

 

あるいは、プラユキ師に直接お会いされたい方は、情報サイトも充実していますので、ぜひ閲覧していただき、お尋ねされることをおススメいたします。

 

 

(『チャルーンサティ(手動瞑想)』)

 

 

 

タイで“瞑想”修行

日本で“迷走”修行

 

タイの森のお寺で3年間出家

 

“瞑想”修行と“迷走”修行を経て

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