瞑想中に目は閉じるのでしょうか?
それとも、目は開けるのでしょうか?
瞑想実践経験者であれば、一度は抱く、とても素朴な疑問ではないでしょうか?
例えば、日本の「禅」では、目は開けるように指導されます。
姿勢を整えたうえで、楽にして、目を半分閉じているような状態、いわゆる「半眼」と呼ばれる状態にして坐ります。
さて、タイではどうなのでしょうか?
結論から言うと、瞑想法によって異なります。
以下、簡略に見ていくことにします。
◎アーナパーナサティ・・・開く
(呼吸系の瞑想法)
◎ユプノー・ポーンノー・・・閉じる
(膨らみ・縮みの瞑想、マハーシ式の瞑想法)
◎チャルーン・サティ・・・開く
(手動瞑想、ワット・パー・スカトーの瞑想法)
◎サンマー・アラハン・・・閉じる
(法身瞑想法、ワット・パクナム、ワット・プラ・タンマカーイの瞑想法)
と、瞑想法によってさまざまです。
まず、『アーナパーナサティ』は、自身の呼吸を観察していくことから始まります。
ゆえに「目を閉じると眠気に襲われるから注意せよ。」と教えられ、目を開いて瞑想するように指導されます。
瞑想方法としての類似点から言うと、このアーナパーナサティが日本の「禅」に最も近い瞑想法であるといえます。
次に、膨らみ・縮みの瞑想こと、マハーシ式の瞑想法は、腹部の膨らみ・縮みの動きを細かく観察することから始まります。
そのため、目を閉じて腹部の動きや自身の思考をサティしていくように指導されます。
目を閉じて瞑想することから、強い眠気や、いつの間にか眠りの中に入ってしまうことがあります。
目を閉じているだけに、眠気には十分に注意をしていなければなりません。
チャルーン・サティの瞑想では、自身の腕や手の動きによって、触れ合ったその感覚自体をサティしていきます。
よって、その瞬間瞬間に注目し、観察していくことが求められるため、目を開けて瞑想します。
目を開けて瞑想し、さらに動作が加わるので、比較的眠気には襲われにくいのですが、アーナパーナサティと同様に「目を閉じると眠気に襲われるから注意せよ。」と指導されます。
続いて、ワット・パクナムやワット・プラ・タンマカーイの瞑想法は、まず「光の玉」を見る(想像する)ことを教えているため、目を閉じて瞑想し、ひたすら「光の玉」を見ることに集中します。
それゆえに、目を閉じたほうが集中しやすいため、目は閉じて瞑想しなければなりません。
同じタイで実践されている瞑想法であっても、目を閉じるのか、目を開けるのか、上述の通り、同じではありません。
この違いは、比較してみると面白く、少し私の興味をひいたのでここに紹介させていただきました。
それぞれの瞑想法に関心をお持ちの方で、さらに深く実践してみたいとお考えの方もいらっしゃるかと思います。
どの瞑想法を選択したとしても、信頼できる瞑想指導者や先生について学ぶことが重要であり、指導者の指示に従うことが大切です。
独学は、絶対におススメしません。
瞑想は、勝手な判断が最も危険な行為だということを肝に銘じておいてください。
※YouTube:『めいそうチャンネル』でも解説していますので、よろしければ、ぜひご覧ください。
動画
(『瞑想中に目は閉じるのですか?開けるのですか?』)
タイで“瞑想”修行
日本で“迷走”修行
タイの森のお寺で3年間出家
“瞑想”修行と“迷走”修行を経て
おだやかな人生へとたどり着くまでの
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