今日は、私がタイの森の
修行寺の中へと入って、
一番最初に感じたことについて
お話しをさせていただきます。
ちょっと、もったいぶるようですが、
それは、どんなことだと思いますか・・・？
それは・・・
『曜日』って、
人間が作ったものなんだなぁ・・・
ということでした。
私たちの多くは、
毎日何かに追われています。
そして、
毎日とても忙しくしています。
そんななかで、
毎日『曜日』で動いています。
全て曜日で決まっていて、
全て曜日でまわっていて、
全て曜日とともに
生活を送っています。
それは、それで、
ひとつの秩序なわけですから、
全く構わないんですけれども、
森の中の生活には、
曜日なんてものはありません。
森は、曜日で
動いてなんかいません。
来る日も来る日も
淡々と生活をしていくのみです。
自然の中で、
自然な生活があるだけです。
さて、そんな森のお寺へ
日本人がやって来ると、
ほとんどの方が、
大変困るんです。
何に困るのかというと、
自由に過ごせないんです。
自由に生きることが
できないんですね。
『？』
と思いましたか？
それは、
こういうことです。
私たち日本人は、
子どもから大人まで、
みんなが『時間割』の中で
生きています。
生活の全てが
学校と同じ『時間割』に
なっているんです。
自由時間でさえも
時間割のひとコマでしか
ないんですね。
何時から何時までは
自由時間ですから、
それぞれ好きに過ごして
くださいといわれますよね。
これ、
『時間割』の中なんです。
ですから、すべて自由に
過ごしていいと言われると、
とっても困ってしまうんです。
何をしていいのか
わからなくなってしまうんです。
あれだけ
恋焦がれた『自由』のはずが、
逆に“苦痛”になってしまうんです。
さぁ、あなたは、
今から自由に過ごしてくださいと
いわれたらどのように過ごしますか？
森のお寺での生活は、
このようなところから始まります。
一見すると『瞑想』とは
何の関係もないように感じますが、
実は、もう、ここから
『瞑想』は始まっているんですね。
このように違った
角度に立つことによって、
自身の価値観を観察するんです。
今の価値観を無くせですとか、
今の価値観が悪いんだと
言っているわけではありません。
自分が今、何を思い、
自分が今、何を考えているのかを
よく気づいていくことの大切さを
お伝えしているんですね。
あるいは、
自分の姿によく気づき、
よく観察をしていくことの
大切さをお伝えしています。
先ほどお話ししました、
『曜日』は人間が
作ったものだというお話や
『自由』の過ごし方のお話を聞いて、
あなたはどのように感じましたか？
改めて、
あなたが今いる環境を
見つめ直してみてください。
あなたのご家庭、
あなたの職場、
あなたのお仕事・・・
どのようなことが
見えてきますでしょうか？
『瞑想』とは、
事実を事実として気づき、
よく観察し洞察していくことです。
今ある姿を今ある姿として、
気づいてよく知っていくことです。
そして、その次に
あなたがどのような一歩を
選択して踏み出していくかです。
ここが大切です。
適切な一歩を
踏み出していくことができれば、
人生において出会うであろう
あなたが望まない出来事に対して
動揺することが無くなっていきます。
『瞑想』すなわち、
森の瞑想寺での学びは、
そうしたことをこの私へと
教え諭してくれています。
『瞑想』を知って生活へと
取り入れていくことで、
あなた自身の生き方を
見つめ直していくことになります。
あなたの人生にとって、
より善き心豊かな人生を
自身の理性によって
よく吟味し選択できるように
なっていくことでしょう。
そうしたことが『瞑想』が
目指している方向性です。
理性と冷静さを育てて
いくのが『瞑想』です。
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《私の理念&使命》
微笑みの国・タイで学んだ仏教の生き方と
正統な仏教の『瞑想』を人生の基盤として、
私たちがより明るくて、よりおだやかに
生きるための確かな道を伝えていくことです
個人の心のおだやかさは、
社会全体の心のおだやかさです
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