新・タイ佛教修学記

【心が震える言葉】先生から言われた一言

私がどん底から
這い上がることができた底力。

 

時々、私は、
先生からいただいた言葉を
思い出すようにしています。

 

先生からの教えを
いつも忘れないために。

 

自分を励ますために。

 

そして、
自分の心を奮い起こすために。

 

過去、人生のどん底まで
落ちていったことがあります。

 

先生からの言葉は、
どん底から這い上がる
ことができた私の
底力のひとつなのです。

 

 

◆一体、どこがどん底なんだ!◆

 

 

今日がどん底かと思えば、
明日がどん底だった。

 

でも、実は違って、
あさってのほうが
もっともっとどん底だった。

 

一体、どこが
どん底なんだよって
思うほどどん底の日々。

 

とにかく、
毎日がどん底でした。

 

本当に恐かった。

 

明日どうなるのかが
わからないのですから。

 

明日がやって
来るのが恐い。

 

やたらと
恐くなるのです。

 

そうかと思えば時には、
無気力になる時もある。

 

もう、どうにでもなれと。

 

何もやる気が起こらない。

 

いっそのこと
死んでしまえば・・・

そのようなことが頭を
よぎったこともありました。

 

人生ズタボロになって、
疲れ果ててしまったのです。

 

本当に、
どうしようもなくて。

 

この時、
思い浮かんだのが、

とてもお世話になった
ある先生のお顔でした。

 

 

◆恥ずかしい姿を見せたくない◆

 

 

この思いを
吐露できるのは、
先生しかいない。

 

こんな私に
助言してくれるのは
先生しかいない。

 

そのように思ったのです。

 

同時に・・・

 

こんなに情けない自分の姿を
先生にだけは見せたくない!!

 

そのような抵抗感が
私を引き留めたのでした。

 

でもです・・・

 

勇気を振り絞って
先生のもとへと行きました。

 

ところが、先生。

 

そんな私にたった一言しか
おっしゃられませんでした。

 

いいえ。

 

たぶん、いろいろと
話されたのだと思います。

 

私がこの一言だけしか
覚えていないだけです。

 

その一言が
あまりに強烈過ぎて・・・

 

「あなた、
全てを捨ててタイにまで
行ってきたわけでしょう?

出家を志して、
全てを捨ててきたわけでしょう?

そのような人が
言う言葉じゃないね!」

 

私にとっては、
本当に強烈な一言でした。

 

嗚呼・・・

 

そうだったんだなって
胸の中で何度も思い返しました。

 

仕事も家族も、
友人も知人も、

 

今までコツコツと
貯めてきた貯金も。

 

何もかもを捨てて
タイへと飛び出した。

 

自ら全てを捨てる
生き方を望んでおいて、

 

実際にそんな生き方を
選び取ってきた私が、

 

今では捨て去ることが
嫌だとか怖いだとか言っている。

 

滑稽だとは思いませんか?

 

先生が言った言葉は、
全く間違っていません。

 

ど真ん中の
どストライクでした。

 

 

◆私は、一度、全てを捨てた◆

 

 

ふと、
自分を振り返りました。

 

「全てを捨ててタイへ行った。
そんな人が言う言葉じゃない。」

 

すーっと何かが落ちました。

 

まるで憑き物が
去っていったかのように。

 

その学びと経験を
経たからこそ今の私が
ここにいるのです。

 

そうだった・・・私は、
一度は、全てを捨てたのだった・・・

 

一度は、全てを捨て去る生き方を
望んで本当に捨て去ったのだった。

 

この学びを
忘れてしまわないように

私は、時々、
先生からいただいたこの言葉を
思い出すようにしているのです。

 

心が重たくなってきた時もまた
同じく先生からいただいたこの言葉を
思い出すようにしています。

 

すると、不思議なことに
いつも心がとても軽くなるのです。

 

先生は、もう、
この世にはいらっしゃいません。

 

しかし、いつも私に
語り掛けてくださいます。

 

「全てを捨ててタイへ行った。
そんな人が言う言葉じゃない。」

 

あまりに滑稽過ぎて、
自分でも笑えてきます。

 

これが私がどん底から
這い上がることができた
底力のひとつです。

 

 

(『【心が震える言葉】先生から言われた一言』)

 

 

タイで“瞑想”修行

日本で“迷走”修行

 

タイの森のお寺で3年間出家

“瞑想”から“迷走” そしてまた“瞑想”へ

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